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某掲示板あたりでは

「ビルメンの仕事楽勝すぎるwww」
「コミュ障ならビルメン」

などと言われていますが、実際そんな上手い話はあるわけがなく。

ビルメンの仕事は楽勝?

ビルメンの残業事情

時間外労働が少ない、という点では楽かもしれません。

特に何事もなければ、ほぼ定時(17時~18時くらい)に退勤出来ます。
また朝も特別、早出を強要されるということもありません。

これはビルメンだからというよりはシフトの交代制勤務だからという利点が大きいと思います。

日勤者が帰っても職場が空になるわけではないので、夜勤者だけでは対応不可能な大きいトラブルが起きているという時くらいしか現場作業員が残る必要性は無いのです。

ただ慢性的に人手不足の現場で、個人的に事務仕事(ビルメンは意外と事務処理多いのです)抱えてたりすると、定時の就業時間は定例の点検や作業に潰されて、時間外で事務仕事を・・・ということはあります。
(経験年数重ねていくにつれて、点検以外の仕事は増えます、確実に)

夜勤明けで仕事が残っているor人手不足になっていると夜勤明けで午前中だけ仕事をしていく通称「明け残」が発生する事も。

ただ時間外労働については、比較的よく管理されているところが多いかと思います。

労働環境は決して快適ではない

3Kというほどではないですが、何かときついし汚れ仕事が多いのがビルメンです。

例えば換気の調子がおかしいといったら、天井内に潜ることもあります。

天井に「潜る」?と聞いて想像が付かないかもしれませんが

イメージはこんな感じです。

皆さんがビルの中で見ている「天井」は、実際には建物の構造体からボルトをぶら下げて、そこに「天井ボード」を貼っているのです。

電気の配線やら水道管、空調の風を送るダクトなどは、そのボードの上を通っており、何かトラブルがあれば天井ボードにある天井点検口を開けて中を確認します。

点検口の近くに対象物があればいいのですが、それが無理なら足場板を中に敷いて、そこに体重を預ける形で身体を入れるしかありません。

これが慣れないうちは本当キッツいんです・・・

不安定な姿勢に加えて、足元には電気の配線やら細い管がゴロゴロと。
しかも間違えて足場板じゃなくて天井ボードを踏んでしまうと、スボッと抜けて真っ逆さまです。

作業終える頃には埃塗れだし冬場でも汗だくになるほど暑いし、こんな作業が月に何回かは当たる可能性があります。

地下のピット(不快度MAX、臭いきつい)で作業する事もあれば、大雨の日に役に立つのか分からない雨合羽着て外に出ることもあります。
屋上の作業は夏は灼熱、冬は極寒。
とにかく環境としては厳しい部類に入ります。

加えてビルメンにおいては「下水」が切っても切り離せません。
お食事中の方はいないとは思いますのでハッキリ言ってしまうと「大」とか「小」とかです。

筆者の経験談で申し上げますと、仮眠が終わった朝の6時に呼び出されて建物内のトイレに急行したら、排水用の管が詰まって逆流したアレやコレが盛大にリバース・・・
当然、放置すると階下に染み出し続けるので、大急ぎで清掃するしかありません。
(流石にゴム手袋は使いますが)

トイレ関係のトラブルはビルメンの対応事案としても、かなりの頻度で起こります。

なので、この辺に抵抗感・嫌悪感のある方は、向かないでしょう。
(ただし意外と慣れる人もいます、筆者も入社当時は嫌々でしたが1年もしたら割り切ってました)

ビルメンとコミュニケーション能力

コミュ障はビルメン向きなんてどこぞで言われますが、最近のビルメンはホスピタリティだのCSだのと「接客業」「サービス業」としての側面がどんどん強くなっています。

ビルメンで配属される現場のほとんどは「テナント形式」です。

つまり「持ち主」であるビルオーナーがいて、そのビルの一部または全部を別の業者が「賃貸」しているということ。

 

常に、この板ばさみで立ち回らなきゃならないのがビルメンです。

特に常駐は、常に建物内にいて一次窓口の立場にもなるので、「ビルオーナー側の人間」として見れらるんですよね。
実際は我々もビルオーナーの許可を受けないと何一つ自由に出来ない弱小ポジションなわけですが・・・

例えば点検をするのに日程の調整が必要な場合があります。
役員専用スペース、テナント側の機密書類がある部屋、プライバシーに関わるような部分(女性用の更衣室など)、こういったところは事前に○月○日の○時から○時間作業をさせていただきたく・・・などと先方の担当者にお伺いを立てないといけません。
(金融系などは自前のガードマンを手配するケースもあり、あまり長時間の指定をするとその費用が高くなるとお叱りを受けることも。時間内に終わらないと更に怒られるんですがね・・・)

全部相手の都合を聞ければ一番いいのですが、下請さんに発注するならそちらからの都合も配慮する必要がありますし、無駄に長い工程を組めば工費も嵩み今度はビルオーナーから雷が落ちます。

やっと都合が付いたと思ったら良くて1週間前、酷いときは当日に「やっぱり都合が悪いので予定を変えてくれ」なんて連絡は日常茶飯事。
今日の分を明日に…いや、明日も日時指定の案件が…工期カツカツだし、どうすりゃいいんだ…なんてことはザラです。

またビルメンからテナントへは「お願い」という形しか使えません。
我々には何の執行権限も強制権も与えられていないのです。

このまま放置するのは望ましくない、周りに影響が出るかもしれない。
そんな事態で「お願い」でも通じないとビルオーナーへ報告するわけですが

ビルオーナー
「いや、お客様には下手なことは言えないから、お前らビルメンで何とか上手くやれよ」

テナント
「いや、こっちもお金払って借りてるんだから。ダメだっていうなら正規のルート通してよ」

アハハハハ “o( ̄▽ ̄メ )。o0○((ドウニデモナレー))

警備や清掃が別業者の場合、そちらとの作業調整もありますし、屋外での作業に際して警察署へ道路使用許可の申請に行くなんてことも。
(歩道で高所作業車使いたいなんて場合、警察の許可がいるのです)

常駐型の場合、テナント・外部含めて電話も頻繁に来るので、電話対応もそれなりにこなす必要あり。
特にテナントからのクレーム案件は、非があろうがなかろうが「申し訳ございません」「ご迷惑をお掛けしております」「大至急伺います」です。
(実際、電話対応が全然ダメで1年経たずに辞めた人を2人は見てます)

社内でもシフト制なので上手く引き継がないと休み明けに仕事の予定がまるで狂っていたりもします。

最低限の社会人マナーが必要なのに加えて、営業マンのような「攻め」よりも物事を穏便に収める「守り」のコミュニケーション能力が求められるのが現代のビルメンなのです。

ただ稀にビルオーナー側が積極的で、ビルメンは点検だけやっていてくれってケースもあるにはあるみたいですが。

そんな当たり現場があるなら、自分がこの業界戻りたいくらいですね(遠い目