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管理人が常駐で働いていた頃のお話です。

監視室に鳴り響く警報、電気設備のトランス二次地絡、いわゆる「漏電」。

建物自体そこそこ古いし、そもそも漏電は決して珍しいことではありません。

しゃあないなぁと思いリークメータを持って受電室のところへ向かい、アース線を200mAレンジで測ると「Error」。

うん?200mAレンジで測れないなんてことあったっけ?と思いつつ、今度は2Aレンジに切り替えます。

「1.0A」

表示された値に、しばし硬直。

いやいや、漏電って精々100mAくらいでしょ、1.0Aっていやそんな訳がないでしょうよと思い、もう一度当ててみても「1.0A」。

・・・

詰所に電話して、他の常駐員に「あのー○○の電灯盤、地絡1A出てるんですけど・・・」と報告。

「そんなわけねーだろ?」
「おいおい、リークの使い方、忘れてるのか?」

と文句を言いつつ、何人か受電室までやって来ます。

「・・・マジで1Aだ・・・」

誰がどれだけ測ろうと1.0A超えてるので、主任技術者(所長)へ報告して早速調査開始。

辿っていくと・・・

その当時いたのは大型の商業施設でした。

盤は電灯盤から、更に中継盤を通って各店舗などの分電盤へと向かっていく。

電気図・盤図を引っ張り出して、電灯盤の下にぶら下がっている系統を延々と調査していく。

・・・と、時を同じくして、とある店舗から電気が使えなくなったとの連絡。

そちらに急行して調べると、ELBが漏電表示でトリップしている。

電気図でも漏電が計測された盤の下位に繋がっているので、間違いない。

ここだな、と狙いを定めて、今度はメガリングを開始します。

絶縁ゼロを発見

分電盤を調査していくと、絶縁が完全にゼロになっている系統を発見。

これに間違いない。

該当する系統は店舗用の照明付き什器。

しかし外観に異常は見られない。

そこで同行してた同僚がコンセントプラグの異変に気付く。

明らかに交換した形跡があるが、一言で言えば「雑」。
少なくとも電気工がやった仕事ではない。

ドライバーで開けてみる。

原因は

ドライバーで開けた結果、この大騒動の原因が判明しました。

なんと。

N相の白線が接地極に接続されている

つまり、本来ニュートラルに戻っていくはずの電流が、全部アースに向かって流れていくという、恐ろしい状態に。

店員に話を聞いてみると

「ドライバーで簡単に出来るから、店員が修理した」

ビルオーナー側にも連絡を取り、如何に危険な行為かを説明。

以降、素人が電気工事は絶対にやらないとのお約束を頂き、この漏電騒動は解決致しました。

 

今回は地絡検出されて、電気事故になる前に解決に至りましたが、これが更に上位系統に波及していたり、短絡などで火災事故になっていたかと思うと・・・

いやはや恐ろしい話です。